「東大や難関大学を目指すなら、小学生から受験勉強を始めた方がいいのだろうか」
「周りの子が塾に通い始めると、うちの子も何かやらせた方がいいのでは?」
小学生の子どもを育てていると、そんな不安を感じることがあると思います。
私自身は、小学生の頃、学校の宿題以外はほとんど勉強していませんでした。
放課後は友達と遊び、土日はソフトボール。
中学受験もせず、公立小学校、公立中学校、公立高校へ進み、一浪して東京大学に合格しました。
だから私は、「東大を目指すなら、小学生から受験勉強を始めなければならない」とは考えていません。
もちろん、中学受験や先取り学習を否定するつもりもありません。
ただ、小学生には、その時期だからこそ経験できる大切なことがあります。
この記事では、自分自身の東大受験と、現在2人の小学生を育てている経験から、「小学生のうちに何を大切にしたいのか」を考えてみます。
第1章 私は小学生の頃、ほとんど受験勉強をしていなかった
私は小学生の頃、学校の宿題以外はほとんど勉強していませんでした。
放課後は友達と遊び、土日はソフトボールをして過ごしていました。
中学受験もしていません。
地元の公立小学校から公立中学校、公立高校へ進学しました。
本格的に勉強を意識するようになったのは、中学生になってからです。
それでも最終的には、一浪して東京大学に合格しました。
もちろん、私一人の経験だけで「小学生の受験勉強には意味がない」と言うことはできません。
実際、東大の同級生の中には、
「小学生の頃が一番勉強した」
と話す人もいました。
早くから勉強することが合っている子もいるでしょう。
ただ、少なくとも私自身の経験から言えるのは、小学生から受験勉強をしていなければ東大を目指せない、ということはないということです。
第2章 都心では小学生から塾に通う子が珍しくない
今、私は小学5年生と小学3年生の息子を育てています。
私が子どもの頃に育った田舎と、現在の子育て環境は大きく違います。
周囲を見ると、低学年から公文などに通い、小学4年生頃になると中学受験に向けて塾へ通い始める子も珍しくありません。
私が子どもの頃には、ほとんど経験しなかった世界です。
周囲の子どもたちが塾へ通い始めると、
「うちの子も何か始めた方がいいのではないか」
「このままでは遅れてしまうのではないか」
と親が不安になるのも自然なことだと思います。
ただ、私は「周りが始めたから、わが子も始める」という理由だけで焦る必要はないと考えています。
子どもによって、興味を持つことも、成長する時期も違うからです。
第3章 息子が中学校選びで気にしたのは「勉強」ではなかった
わが家では、息子たちに中学受験をさせる予定はありません。
ある日、小学5年生の長男に、進学先として考えられる中学校について、
「どっちの中学校がいい?」
と聞いてみました。
私はてっきり、学校の雰囲気や勉強のことを聞いてくるのかと思っていました。
ところが、息子から返ってきた言葉は、
「部活は?」
でした。
調べてみると、どちらの中学校も部活動は民間委託で、活動は週2回程度。
それを聞いた息子は、
「週2回?しょぼ。青春できないじゃん。」
と言いました。
私は思わず笑ってしまいました。
でも、それでいいと思いました。
小学5年生らしい答えだったからです。
親はつい、「どの学校が勉強に有利か」「将来の大学受験にどう影響するか」と先のことを考えます。
でも本人にとっては、「中学校で何をして過ごしたいか」の方がずっと大切なのかもしれません。
子どもの人生を、大学受験から逆算してすべて決める必要はない。
息子の一言を聞いて、私は改めてそう感じました。
第4章 小学生の「仕事」は勉強だけではない
私は、小学生の仕事は勉強だけではないと思っています。
友達と遊ぶこと。
スポーツをすること。
失敗すること。
工夫すること。
夢中になること。
こうした経験の積み重ねが、中学生、高校生になったときの「自分から頑張る力」につながるのではないかと考えています。
小学3年生の次男は、土日になるとSwitchを持って公園へ出かけることがあります。
でも、ずっとゲームをするためではありません。
友達が集まれば、鬼ごっこをしたり、ボールで遊んだり、遊具で遊んだり、時にはゲームをしたり。
自分たちで相談しながら、その日に何をして遊ぶかを決めています。
誰もいなければ、
「今日は誰もいなかった」
と言って帰ってきます。
友達がいれば、夕方まで帰ってこないこともあります。
そして汗びっしょりで帰宅すると、
「今日ね!」
と、その日の出来事を夢中になって話してくれます。
私は、その姿を見るのが好きです。
公園での遊びにはテストも偏差値もありません。
でも、友達と相談する。意見がぶつかる。ルールを決める。失敗する。また工夫する。
そういう時間にも、机の上の勉強とは違う「学び」があると思っています。
第5章 勉強は本人がやる気になってからでも間に合うのか
では、小学生のうちは勉強をまったくしなくてもいいのか。
私は、そうは思っていません。
学校の授業を理解することや、読み書き、計算といった基礎を身につけることは大切です。
分からないところがあれば考える。
教科書に戻る。
基本問題を解く。
できるようになったら、少し難しい問題にも挑戦する。
そして、時間を空けてもう一度解いてみる。
こうした学習を積み重ねることで、学力は伸びていきます。
ただ私は、「将来、難関大学を受験するかもしれないから」という理由だけで、小学生のうちから受験勉強を先取りする必要はないと考えています。
私自身、本格的に勉強を始めたのは中学生になってからでした。
それでも、一浪はしましたが東大に合格しました。
大切なのは、「何歳から受験勉強を始めたか」だけではありません。
本人が「勉強したい」「この学校へ行きたい」と思ったときに、自分から勉強できること。
早く走り始めることより、必要になったときに自分の力で走り始められること。
私は、その力の方を大切にしたいと思っています。
まとめ|小学生の今しかできないことを大切にしたい
中学受験という選択を、私は否定するつもりはありません。
塾だからこそ学べることもありますし、小学生のうちから勉強することが楽しくて仕方がない子もいるでしょう。
そういう子なら、どんどん学べばいいと思います。
ただ、周囲が塾へ通っているから、将来の大学受験が不安だからという理由だけで、親が焦る必要はないのではないでしょうか。
私が小学生に一番大切だと思っているのは、机に向かう時間の長さではありません。
友達と遊ぶ。
スポーツに夢中になる。
本を読む。
自分で考える。
失敗する。
また挑戦する。
そうした経験も、子どもの将来につながっていくと思っています。
私は息子たちに東大へ行ってほしいとは思っていません。
社会に出て困難にぶつかったとき、自分で考え、工夫し、失敗してももう一度立ち上がり、自分が信じた道を進める人になってほしい。
そう願っています。
東大に進むことが、人生のゴールではありません。
だから、小学生の今しかできない経験を、大学受験のためだけに削ってしまう必要はない。
東大に進むことが、人生のゴールではありません。
だから、小学生の今しかできない経験を、大学受験のためだけに削ってしまう必要はない。
その土台を作る場所は、私は塾ではなく、公園だと思うのです。
東大受験について私が感じている「10の誤解」は、こちらの記事にまとめています。


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